なな色のお話達

思いついたままに

色の無い世界①



なにが起こったのかは
わからない。

目をさますと
普段見慣れているはずの
世界は

白黒だった。

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昨日ネイルしたばかりの自分の爪。

もらった結婚指輪。

本当は綺麗な色なのに。

テレビをつけてみた。

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最近お気に入りのポップなカラーの
アニメも
昭和のテレビみたいだ。

身支度を済ませ外に出る。

外も白黒だ。

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葉の緑も
花のピンクも
通勤途中の公園も色を失っていた。

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空の青も
全て白と黒のコントラストになっていた。

なんだか
冷たく寂しい空っぽな世界。

家を出て徒歩5分くらいの
主人と経営している
ショップにつく。

先にお店のOpen準備をすませてくれていた
旦那様が
私に気づいて
ニッコリ笑った。

「おはよう!」

これは夢なのかな。
この白黒な世界以外は何も変わらない。

「おはよう。」

私もニッコリ挨拶して、足元に目をやる。

入り口に置いてある
子供用のガム。

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…何味かわからない。

旦那様の顔を見上げて言った。

「白黒?」

すると彼は言った。

「そうだよ。」

私は聞いた。

「なんで?」

彼は私の目をジッとみて少し顔を曇らせた。

「光がないからだよ。」

私は眉間にシワを寄せて、また聞いた。

「私が?」

彼はちょっと不安そうな私に微笑んで言った。

「こっちゃんだけじゃないよ。
この世界から光がなくなったんだ。
朝も昼も夜もちゃんとくるけど、
地球の何らかの環境汚染で空気中に
光が通らなくなったんだよ。
もう、この説明するのも何百回目だろうね。」


彼の話によると
カラーセラピストとして仕事をしていた
私は
このことが酷くショックだったらしく
この現実が受け入れられないのか、
毎日この説明を聞いているらしい。

服や小物を取り扱っているが
店内の奥にいくと
私のヒーリングスペースとなっていて
テーブルとソファがある。

テーブルには
カラーセラピーの時に使用する
カラーボトルが置いてある。

私の大好きなカラーボトル

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かわいそうに…
誰が誰だかわからない。

色は光の長さで見えている。

本当は光で色をみているから
実際は物体に色はない。

だから
光がなければこうなるんだ。

なんて、味気なくて面白くないんだろう。

ポンポンっと
後ろから彼が私の肩を叩いて
抱き寄せた。

「大丈夫、また色が見えるようになるよ。」












〜世にも奇妙な物語のような夢⑤〜


とりあえず、身仕度を早く終わらせる。

車にのりエンジンをかける。

よし。

携帯を手にとり
結奈に電話した。

👩🏼「もしもーし。結奈?」

💁🏻「らら!どうしたの!?」

👩🏼「結奈が夢に出てきてさ、なんか話したいことあるっぽかったから。30分くらいなら時間あるからかけてみたんだけど。笑
なんかあった?」

💁🏻「らら…」

電話越しで結奈が泣いているのがわかった。

やはりこういう事なのかもしれない。

夢はお告げだったのかも。

少し落ち着いて話し始めた。

💁🏻「昨日、彼と喧嘩して…。
私が信用できてないことも原因だと思うけど
…。」

結奈は彼と付き合って3年になる。
バツ1の彼は結奈のことを大切に
してくれているようにみえるが、
結奈は自信がないようで、
疑ったりしてしまうと、
よく喧嘩になるようだ。
自信がないだけではなく、女の勘が働くことも
あるようで、叩けばホコリもでているみたい。

喧嘩は何度もしているし、結局は
2人のことなので
私もそうだが、こうゆう時は話をきいてくれる人が
いるだけでも
心が整理できてスッキリすることは多い。
相談して、意見を求めているわけでは
なく
ただ、聞いてほしい時がある。

うん、うん、と話を聞き続けた。

💁🏻「らら、ありがとう。だいぶ落ち着いた。
今日、また彼と会うようになってるから
その前に気持ち落ち着かせたかったの。
一人で考えていると、どんどん悪い想像ばかりしてしまって疑いや憎しみが膨らんじゃうのよね。だから、余計に険悪になったりして。

こうやって吐いてると、モヤモヤもとれて
整理もできるから気持ちも落ち着いて
スッキリするのよね。」

👩🏼「心にモヤモヤを溜めてるから体の中で毒ガスになって膨らんじゃうけど、
出してしまえば空気と一緒に消えちゃうよ。
もちろん、吐く人を選ぶのも大切だけどね。」

結奈が落ち着きを取り戻したところで、
出発の時間になっていた。

👩🏼「じゃぁ、そろそろ出かけるけど、
だいぶ落ち着いた?」

💁🏻「うん、もう大丈夫。本当にありがとう。」

電話越しに結奈の笑顔が見えた。

👩🏼「また、いつでも連絡してきて」

そう言って、電話を後にした。

ハンドルを握り出発する。

次は、コンビニでともねぇに会う。

立ち話をすれば長くなるな。

そう思い、一旦車を止めて
携帯と耳にフリーバンドのイヤホンをつなげた。

ともねぇの番号を電話帳から出して
ともねぇにコールしながら、再び出発した。

🙋「もしもし?」

👩🏼「あ、ともねぇ。実は夢でともねぇと話をしている夢を見たんだけど、なんか
気になって電話してみた。笑」

そう言うと

🙋「そうなの?あははっ
あ、でも、ちょうど良かった!
聞いてほしいことがあって。あっちょっとまって、運転中だから近くに止めるね。

あのね、実は…」

ともねぇはシングルマザーで
高校生の息子がいる。
見た目はそんなに大きな子供がいるようには
見えない若いお母さん。

話の内容はその息子が
昨日、ケンカをして相手に怪我をさせ
今日の夕方に自宅に謝りにいくことになっているらしい。
息子は自分が先に手を出したことは
悪いと思っているが、悪いのは相手だと
謝ることに納得がいっていないらしく、
ともねぇも息子の話をちゃんと
聞かずに息子をしかったと言う。

🙋「もう、相手に謝りにいくとか、、、
どうしよう。」

👩🏼「でもさ、ともねぇ、
ともねぇが信じてあげなきゃ。息子はなぜ手を出したのか。
自分は悪くないって言ってる内容はなんなのか。
ともねぇが謝るのは
相手に謝るのは理由はどうであれ、
感情的になり手を出して怪我をさせてしまったことに
謝る。親同士の話になってしまった以上、
親として。責任者として。
だけど、ちゃんとした理由があるなら、
その後に、相手にもこういったことが原因だったと
相手の親に話すとか
それをどうするか、息子と話すといんじゃないかな。
息子の味方はともねぇが1番にしてあげないと。」

🙋「そうよね。私も気が動転してて。
息子なりの理由か。たしかになんの理由もなく手をあげたり、暴力振るう子じゃないんだもん。親同士の話の前に私がまずあの子の話を聞かなくちゃね。…
ありがとう。」

👩🏼「かぁちゃん!ファイト!」

ともねぇがどこで車を止めていたかは
わからなかったから、すれ違うことも
コンビニから手を振られることもなかった。

運転しながら話したので、スムーズに時間より
少し早くネネのマンションの下についた。

👩🏼「じゃぁ、またね」

ともねぇとの電話をきって
ネネにワン切りをした。

結奈もともねぇもだけど、
みんな日々色々あるよね。
一人で考えてるとモヤモヤがグルグルして
どうしたらいいのか
わからなくなる。

解決方法は人それぞれだけど、
誰かに相談するのは自分がどうしたいかを
わかるための
モヤモヤの霧を取るためかな。

ネネがマンションから出てきた。
ん?なんだか不機嫌だ。

👧🏻「んもー、もう少しで終わりだったのにー。」

👩🏼「なにが?」

👧🏻「再放送のドラマの最終回。
前に最終回だけ見逃したっていってた
山ピーの月9のやつ。
ちょうどテレビでやってたのに、来るの早いよ!」

👩🏼「え?!笑
ナビでつけるよ。まだ間に合うよ。」

それならそれで、
もう少し待ってって連絡すればいいのに、
出てきて機嫌悪いのが、私のせいなのが
ウケる。

ナビをワンセグに切り替えたら
すぐに映った。

本当に終盤のいいところだ。

あ、そうか。
前回までは10分くらい遅れてきたから
最後まで見ることができて、約束の時間は過ぎていたけど、ちょうど良くて機嫌良かったんだ!

人それぞれの時間の流れってあるんだ。
って
なんか改めて感じた。



















〜世にも奇妙な話のような夢④〜


その人を救う…

私が悪いと言って刺してきたあの人の
その理由が分からないといけないのか…?

ネネの話しから考えながら運転していると
気づけば目的地に着いていた。

あれ?

迎えにこない。

時間はとっくに過ぎているのに。。。

頭の中がグルグルする。
街中の駐車場に停めると、駅前のビルまで歩く。ネネがそのビルの中に好きなお店があると言うから入る。

すると、ビルに入って早々バッタリ後輩に会う。

🐷「ららさん!おつかれさまです!」

👩🏼「あら、メグちゃん!1人?」

メグちゃんは前の職場の後輩だ。
可愛らしく素直なのだが素直過ぎて、心境が顔に出やすい。

🐷「あ、今日は彼氏とです。こんにちわ。」

チラッとネネを見て、頭を少し下げる。

👧🏻「こんにちわ!」

👩🏼「妹のネネよ。」

🐷「妹さんなんですね。仲がいんですね。」

そう言うとめぐちゃんは少し表情が変わった。

👩🏼「めぐちゃん、なんかあったら連絡しておいで。じゃあね!」

めぐちゃんの表情がなんとなく気になったが、先を急いだ。

エレベーターに乗り3回に上がる。
相変わらず多くてギュウギュウ。

3階に着いて目的のショップに入る。

ネネと私のファッションは全く違うので
ネネの好きそうな物に手を掛けて
ネネに提案しながら久々のショッピングを楽しんでいた。

🙍「あ!ららさん!お疲れ様です!」

振り返ると同業のエリだった。
駆け寄ってきたエリはちょっと涙目にみえた。

👩🏼「エリ!エリも買い物?」

🙍「友達の付き添いです!ららさん1人ですか?」

👩🏼「ネネと一緒よ。ほら、あそこ。」

鏡の前で服をあてて見ているネネを指差す。

🙍「ネネさん!お疲れ様です!」

私とネネは一緒にお店を経営しているので、
同業者はだいたい2人をセットで知っている。

👧🏻「あ、エリちゃん!おつかれさま!
コレ、どう思う?結婚式なんだよねー。」

🙍「似合いますよ!ネネさんは可愛らしい
ワンピースがいいと思います。」

ネネはここから1時間は悩むだろう。
覚悟していたが、もう一度心の中で覚悟を決める。

🙍「あ、ららさん、近々ちょっと付き合ってもらえますか?相談したいことあって。」

エリとはよく一緒に飲みにいって仕事の悩みや彼氏の話をしている。
よくみるとエリの目が腫れているようでやはり涙目だった。

👩🏼「あれから気になってたのよね。彼氏。
ちゃんと話せた?」

🙍「それが…」

エリが今にも泣きそうな表情になった。
お互い付き添いの身であり、買い物には時間もかかるし立ち話もなんなので、ショップ前の通路のベンチに座り
話を聞くことにした。

エリは彼氏と同じお店で働いている。 
彼はそのお店のオーナーの川田君という。
女癖が悪く、純粋なエリは川田君に尽くして
その店で働いているが最近は心が折れかかっていた。

🙍「それが、昨夜です。酔った川田さんを店に残して他の女の子達を送りのタクシーを手配して、私はジュンちゃんとご飯を食べに行ったんです。」

ジュンちゃんはその店で働いているエリの後輩。

🙍「でも、やっぱり川田さんが気になったので食事が終わってジュンちゃんを送ってから
また店に戻ったんです。…
そしたら…ウウッ…」

エリは涙をポロポロ流し、手が震えだした。

私はとっさにカバンからハンカチをエリの手に握らせて、肩に腕を回した。

たくさん人が目の前を歩いているが、
人目を気にして移動する余裕もエリにはなかった。

🙍「この間、ららさんに話した女の人が
いたんです…
グスッ…
しかも、川田さん…ゥゥッ…私…
もうムリでず…」

川田君の浮気癖に私も飽き飽きした。

エリは可愛いくて純粋で
川田君に一途で、仕事も頑張っているし
同棲している2人はエリが日常生活でも
身の回りのこと献身的にやっていた。

👩🏼「今日はどうするの?お店休みでしょ。
ちゃんと話、出来そう?」

エリの肩を撫でながら小さい声でゆっくり話しかける。
細くて小さい。
こんな辛い思いさせて…

🙍「もう今日は顔もみれません。みたくないんです。電話も出るつもりもありません。
友達のうちに泊めてもらおうかと。
どうしたらいいと思います?
もう別れた方がいんでしょうか?好きだけど、何度話しても言っても治らないし、こんな事がずっと続くかと思うと…ゥゥッ…

複雑だった。
実は先週の木曜日、川田君がお店に顔を出してくれた時にちょっと話しがあると言ったので
店が終わってから
いつものBARに一緒に行った。

その時に川田君が言っていた。

💂🏻「ママ、俺さ。エリと結婚しようと思う。
エリにはまだ言ってないけど、もうそろそろ
エリにもちゃんとしてあげたいなって思って。」

それを聞いた私とそのBARのオーナーのりゅうは、2人共涙目になり顔を見合わせ、3人で乾杯して喜んだ。

…なのに。川田のやつ。

エリには内緒にしてくれと言われているし。

👩🏼「エリの気持ちはどうなの?正直、今はまだ気持ちが動転してるから考えられないだろうし。私は少し時間をとってみたほうがいいと思う。お互いにとって。考える時間。」

エリが黙ったままうなずく。
ヒクヒク喉がなっていた。昨日も泣いただろう。心も化粧もボロボロになりそうだ。

ショップの前にいる事を忘れてしまっているようにエリに寄り添っていた。

ネネの買い物はまだ終わらない。

🙍「ららさん、ありがとうございます。
少し聞いてもらったら楽になりました。」

👩🏼「うん、とりあえずトイレに行こうか?
メイクもとれてるし。」

ネネに場所を離れることを伝え
一緒にトイレにいく。

🙍「ららさん、本当にいつもありがとうございます。ららさんに聞いてもらって
本当に救われてるんです。タイミング良く会うし。笑」

少し笑顔が見れてホッとした。

トイレの鏡を見てエリは
ヒドイ顔っ
とつぶやいた。

私もエリの顔を鏡越しで見て思わず吹き出した。

軽く化粧直しをしてから
2人でトイレを出る。

🙍「ららさん、今日友達の所に泊まって
明日になってから思ったことをまた
連絡します。本当にありがとうございます。」

エリの顔が少しスッキリしたように
みえたので
私も微笑みながらうなずいた。

と、瞬間に今朝の結奈の電話から始まり
同僚のともねぇやカナとミサ、メグちゃんの顔が浮かんだ。

みんな、何か聞いてって
いってたな。

ネネの買い物もまだ終わらないし
まず結奈に電話してみようかな。

そう思いながら、ネネのいるショップの前にエリと戻り解散した。

ネネの買い物の様子を一旦みようとショップに入ろうとした時、

右手の手首を掴まれた。

ん?

振り返ると、
また
あいつが立っていた。

🌝「お時間です。」

え?!

えっえーーーーーーーー!?

あの男はまた私の手を引き、どんどん現れる
ドアを突き抜けていく。

うそっ!?
まじで?!

時間も場所も全然違う。

どーゆーこと?

逃げても無駄なの?
 
途中から忘れていたのに。
またココに戻された。

薄暗い倉庫のような場所に。

「ウウッ…」

ブスッ

んもぅ。。。

どうすりゃいいのよ。。。

薄れゆく意識の中でぼんやり思い出したのは
ネネの言葉。

「その人を救わない限り、その夢って
続くんじゃないかな…」

その人が分からないからどーすりゃいんだ。。。



ハッと目を覚ます。

もう分かってる。
今日は11月8日10時23分。

ベッドの上。

さて、どうするか。 












































〜世にも奇妙な物語のような夢③〜


うーん…
これは、夢か?現実か?

定番のホッペでもツネッてみる。

ギュッ、痛っ。

よし!
後で、ネネにこの夢の話をしよう。

そして、のちにブログにでも書いて書籍化して
世にも奇妙な物語の題材にしてもらおう。

夢のせいで身支度も3度目だ。

なんだかやる気なくなるわ。笑

ちょっと早めに出よう。
夢の時より少し急いで用意した。

家を出て車に乗り、エンジンを掛ける。
だけど、さすがに3度目となると思わず
チラッと携帯を見てしまった。

が、着信はならない。

ホッとした自分がいた。

やっと晴れやかな気持ちでネネのウチに向かう。
少し進むと、あの例のコンビニの前の信号機にきた。そしてまた赤だ。

おそるおそる
駐車場をみると手を振るともねぇはいない。

またホッとした。

その時、携帯電話がなった。

…結奈だ。

結奈が悪いわけではないのに、
結奈の着信に恐怖を抱く。

いや、そうと決まった訳じゃない。
でも、確かめなくちゃ。

そのままハンドルを切り、コンビニの駐車場に入る。

ゴクッと唾を飲んで電話にでる。

👩🏼「はい。」

💁🏻「もしもし、らら?ちょっといい?」

…( ̄◇ ̄;)キターーーーーーー!!!!

殺される!!

また正夢だー!!

ん?でも、3回生き返ってるし。

💁🏻「もしもし?」

👩🏼「あ、結奈!ごめん!ごめん!今急いでるから、掛け直すね!本当に何回もごめん!」

💁🏻「え?う、うん。わかった。」

あ、結奈にしては何回もではなかったか!

でも、こうしてはいられない!

急いでネネに言わなくちゃ!!

コンビニの駐車場から慌てて出ると
ちょうど反対車線からきた、ともねぇの車とすれ違った。

あっ!

( ̄◇ ̄;)キターーーーーーー!!!!!

プッとクラクションを鳴らすともねぇ。
私は軽く手をあげ急いで車を走らせた。

やばい!ヤバい!!ヤバイ!!!

携帯電話を手に取り、ネネに電話を入れる。

👩🏼「ネネ!ごめん、もうすぐ着くからもう下で待ってて!ちょっと急ぐから!!」

要件を伝えると電話を切って車を飛ばす。

自分の寿命が懸かっている。

ネネのマンションに着くとネネは下で待っていてくれた。

👩🏼「ごめん!ネネ!とりあえず乗って!」

私の喧騒な雰囲気にネネはうなずくと、助手席に急いで乗った。

👩🏼「ネネ、ビックリするかもしれないけど、
真剣に聞いて。」

そう言うと、大型ショッピングモールと反対方向へ車を発進させた。

運転しながらネネに今朝の夢の話をして、
また同じことが起ころうとしていることを
話した。

ネネは眉間にシワを寄せて怖がりながら
真剣に聞いてくれた。

👧🏻「で!?これからどうするの?!」

ネネは信じてくれて表情は凍りついていた。

👩🏼「とりあえず、同じ場所へ行かないように
しようと思う。そっちでもいい?」

夢で向かった大型ショッピングモールはやめて、反対方向の都心へ向かう事にした。

ただの夢かもしれないし、ネネの買い物は付き合おうと思った。

都心へ向かう事によって少し距離が伸びる。
あの男がお迎えにくる、たしか12時頃かな?
その時間に近づこうとしていた。

車の中でもお迎えはくるのか?

今連れさられたら、ネネが危ないよな。
運転手が、消えるんだもん。

運転変わっとく?

でも、まてよ。
今車から降りたら手首掴まれるよね。

あー!どうなるんだ!?

頭の中でパニックになりそうになった時、
ネネが言った。

👧🏻「ずっと考えてたんだけどさ。その、
ねぇちゃんを刺した人。
ねぇちゃんが悪いって言ったんでしょ?」

👩🏼「そう。」

👧🏻「誰か心当たりはあるの?」

👩🏼「知り合いって気はした。でも、顔は見えないし、泣いてるみたいだったから声もよくわからなかった。」

👧🏻「ちょっと思ったんだけど、
その人を救わない限りその夢って
続くんじゃないかな?」

👩🏼「え?」

続く?じゃぁ、また殺されて、生きかえる?

その人の正体がわかるまで?




















〜世にも奇妙な物語のような夢②〜


…なんだ?

夢の中で夢をみたの?

物語のようだったし、リアルだったから、
鮮明に覚えていた。

不思議な夢を見たもんだ。

とりあえず、用意しないとネネとの待ち合わせが11時半。
身支度を済ませ、家を出る。

車に乗りエンジンをかける。
ギリギリにネネんちに着くかなーっと
思いながら、車を発進させようとした時
携帯が鳴る。

着信は親友の結奈だ。

…?
あれ?

この光景、見たことあるぞ。?
デシャブ?


サイドブレーキを引いて電話にでる。

👩🏼「…もしもーし?」

💁🏻「もしもし、らら?ちょっといい?」

あ、これは夢でみた会話と一緒だ。

👩🏼「…ご、ごめん、結奈。今ちょっと。…
夕方電話するから。」

💁🏻「わかった。ごめんね。」

元気のない結奈の声。
出かけにかかってきた電話。

夢と、同じだ。

正夢だったのかな。?

今の私はキツネに抓まれたような顔をしているだろう。
しかし、浸っている時間はない。
あ、急がなきゃっ。
車を発進させる。

信号待ちをしていたら、角のコンビニの駐車場からこっちに手を振って走ってくる人がいる。

🙋「ららー!」

手を振っていたのは全職場の同期の
ともねぇ。

…。まただ。
これも一緒。
今朝見た夢だ。
どうゆうこと?こんなことがあるなんて。

プップーッ!!

後ろからクラクションを鳴らされた。
信号が青に変わっていた。

慌ててハンドルをキリ、コンビニの駐車場に入る。

🙋「ごめんね!らら!車ですぐわかったよ!
あ、ちょっと聞いてくれる?」

👩🏼「ごめん、ともねぇ。…今日電話するよ。
ちょっと何時になるかわからないけど、
連絡入れるよ。

ともねぇに手を振り駐車場を出る。

1度ならまだしも、ともねぇのことも同じ。

たまたまかもしれないけど、そうだとしたら
やっぱり正夢だ。

こんなにリアルに同じことが起こるなんて
不思議でしょうがなかった。
だけど、少し怖いようなワクワクするような
変な感覚だった。

ネネのマンションについた時は10分遅れていたが、正夢だったらネネは怒ってはいない。
携帯にワン切りをする。
マンションから出てきたネネの機嫌はよかった。

ネネを乗せて近くの大型ショッピングモールに向かう。

👧🏻「今日は買わなくちゃいけないものがいっぱいあるから、申し訳ないけど、とことん付き合ってね!」

でしょうね。

そのセリフ、夢の中でも聞きました。

…?まてよ!

ということは、駐車場の空いている場所がわかるぞ!!

これが正夢なら駐車場をグルグル探さなくても、止めた場所に行けばいんだ。

敷地内に入ると迷わず、一目散にさっきの夢で止めた場所へ向かう。

あれ?

空いていない。

正夢もここまでか。
流石に都合よく駐車場が空いているわけないか。

しかし、ギッシリ詰まった駐車場は開く気配もない。

戻ってまた探すのも面倒くさいなぁー。

と思っていると、店の中から買い物袋をさげて親子が出てきた。
おっ、これは待っていたら何処かが空くかもしれない。
その親子は前から歩いてきて、
止めたかった場所に止めてある車に乗り込んだ。

👧🏻「ラッキー!ねーちゃん、すごい!!
ドンピシャリで当たり!!予知夢でもみたの!?笑」

車はすぐに発進して本当にタイミングよく
その場所が空いた。

おいおい、本当に?

こんな予知夢あったら無駄な時間過ごさなくて
すむじゃん!

車のエンジンを止めて車から降りる。

店の入り口に向かって歩いて行くと、
店から出てきた女性2人に見覚えがある。

カナとミサだ。

そうだった。

👭「あ、らら!買い物?」

👧🏻「こんにちわ。」

👭「こんにちわ!妹よね?綺麗になったねー!
あ、そうそう、らら。実はさ、聞いてくれる?」

👩🏼「ご、ごめん、急いでるからまたね!
あ!電話するよ!」

私はその時、思い出した。

次に起こることを。

だけど、さっきのは夢。

これは現実。

あの、変な男が現れるわけがない。

👧🏻「ねーちゃん?大丈夫?顔色悪いよ?」

👩🏼「あ、うん、大丈夫!いこっ」

カナとミサに別れを告げて、入り口に向かって歩く。でも、どうしても気になったから、
後ろを振り向いた。

誰もいない。
カナとミサの後ろ姿が遠くになる。

お店の前の自動ドアの前に立つ。
その時、手首を掴まれた。

ドキッとしてゆっくり振り返る。

🌝「お時間です」

同じ男だ。

その男はまた私の手を引き、すごい勢いで空を飛ぶ。
空?というより時空を超えているようだ。
またドアが現れる。ドアというドアを突き抜ける。

そしてまた、思い出した。

もしかして!!

男に声をかけようとするが、風の勢いで
口も目もハッキリ開けられない。

スピードダウンしたかと思うとゆっくり
地に足がついた。

薄暗くダンボールが足元に置いてある。

やっぱり。

これまで、正夢になってしまった。

そして、私を殺すあなたは誰?

今度は顔をみよう。

顔をあげようとしたその時

「あなたが悪いんです。」

ブスッ。また刺された。

おい、
早いな。。。

泣きながら震えるその人をハッキリ見てやろうと思っても
薄暗いし、長い前髪が顔を覆っているようで
やっぱりちゃんと見えない。

まただ。

だけど、今度は本当に死ぬんだ。

正夢になるなら、逃げていればよかった。

最初の結奈からの着信で気付くべきだった。

でも、まさか…

意識が遠のく中で私は後悔していた。

頭がすっきりしない。

でもしょうがない。もう死んだんだ。

そう思った瞬間
ぼんやり見えたのは見慣れた天井。
普通に自宅のベッドの上。

枕元に置いていた携帯をみる。
11月8日10時23分。

ちょっと、夢と現実がごちゃまぜになっていた。

ネネに電話をしてみる。

👩🏼「もしもーし、おはよう。あのさ、
今日って買い物行く日だっけ?」

👧🏻「うん!11時半にお迎えよろしくね!」


…。


ネネと買い物に行く日だ。
































〜世にも奇妙な物語のような夢〜


…ん?

目を開けると…倉庫??

薄暗くてあまりよく見えないが、
足元にはダンボールが沢山置いてある。

ん?

私の前に人が立っている。足元が見える。
視線を上に上げようとした時

「あなたが悪いんです」

と声が聞こえた。
瞬間、

ブスッ。
と鈍い音がした。

彼女は泣いていた。
私に突撃してきたと思ったら
すぐに離れた。

私の視線はまだ下を向いていたので
薄っすら見えたのは、両手で持ったナイフ。
血がついているかどうかは分からないが、
私がそのナイフで刺されたことは分かった。

泣いてる声がする。ナイフを持った両手が震えている。
だけど、誰なのかはわからない。

顔を見よう視線を上げようとした時
力が抜けて足から崩れた。

その場に倒れた私は、遠ざかる泣き声をきいて
知り合いだと思った。

だけど、もう力も入らないし
何も聞こえなくなったから、目をつむった。

不思議と、怖くもないし恨んだり疑問に思ったりした感情はなかった。
ただ、静かに

「あ、私、死んだんだ。」

と思った。

その瞬間、ハッと目を覚ました。
見慣れた天井。普通に自宅のベッドの上。

なんだ、夢か。
しかし、殺される夢なんて嫌な夢。

よく、不思議な夢をみる私は
夢を見るのが好きで寝る楽しみは、夢を見るたのしみでもある。

しかし、前に一度ピストルを向けられた夢を見たことはあったけど、殺される夢を見たのは初めてだった。

ちょっと目覚めが悪いけど、さて、用意するか。

今日は妹のネネと買い物に行くことになっている。

身支度を済ませ、家を出て車に乗る。
エンジンを掛けて出発しようとした時、
携帯が鳴る。着信は親友の結奈。
サイドブレーキを引いて電話にでる。

👩🏼「もしもーし?」

💁🏻「もしもし、らら、ちょっといい?」

👩🏼「ごめん、急ぐ?急ぎじゃなかったら、
今から出かけるから夕方掛け直してもいい?」

💁🏻「わかった。ごめんね。」

結奈の声は少し元気がなかったので気になったが、ネネとの約束の時間だったので
電話を切った。

再び、車を発進させる。

ネネのところまで車で15分くらい。

と、信号待ちしていたら角のコンビニの駐車場から手を振ってこっちに走ってくる人がいる。

🙋「ららー!!」

手を振っていたのは、前職場の同期の
ともねぇ。

慌てて、コンビニの駐車場に入り込む。

👩🏼「びっくりしたぁー!笑
信号が青になる前でよかった。」

🙋「ごめん!ごめん!車ですぐわかったから!
あ、ちょっと聞いてくれる??!」

ともねぇのさっきまでの手を振っていた笑顔が消え、険しい顔になる。

👩🏼「ごめん、ともねぇ、今時間がないんだ。
時間が空いたら電話するね!」

深刻そうな顔だったから長くなりそうだし、
ちょっと聞くだけだと逆に中途半端で
嫌だな、と思った。

ともねぇに手を振り、コンビニの駐車場を出る。もうすでに約束の時間になろうとしている。やばい。
ネネは待たせると機嫌が悪くなるからなー。
とりあえず、ダッシュで向かう。
ネネのマンションの前に着くと、携帯にワンギリ。
急いだけど、やっぱり10分遅刻。
ギリギリに出たのもいけなかったな、と反省しながら待っていると、マンションから出てきたネネは機嫌が良かった。セーフ。

ネネを乗せ近くの大型ショッピングモールに向かう。

👧🏻「今日は買わなくちゃいけないものがいっぱいあるから、申し訳ないけど、とことん付き合ってね!」

もうすぐ友人の結婚式があるらしく、
色んな買い物があるようだ。

日曜日はさすがに駐車場がパンパン。
ぐるぐる回って、空いているところをやっと見つけた。

車を降りて入り口に向かって行くと、
中から出てきた2人組の女の人に見覚えがあった。

👩🏼「あ、カナとミサ!偶然ね!」

👭「あ、らら!本当ね!」

👧🏻「こんにちわ。」

👭「こんにちわ!妹よね?綺麗になったねー。
買い物?実はさ、聞いてくれる?!」

カナとミサは同級生。しかし、さっそくマシンガントークが始まりそうだったので、

👩🏼「ごめん、今日は急いでるから、また。」

今日はこのパターンが多いな。
聞いてあげたいけど、ネネとの買い物の約束だからな。
カナとミサに別れを告げてお店の中に入ろうと、自動ドアの前に立った時、後ろから誰かに手首を掴まれた。

振り返ると、そこには私の手首を掴んだまま、1人の男が立っていた。頭がオレンジと黄色のタマネギみたいな髪型で
ブルーのスーツを着ている。
顔はハーフっぽい30代半ばくらいの男性。
昔、SMAPの香取信吾が宝くじのCMでしていた格好と良く似ていた。
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もしくは「シルクドソレイユのクーザ」に出てくる人。
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男は私に微笑むと

🌝「お時間です」

と言って私の手を引いた。

は?!

と、思ったのもつかの間。

体が宙に浮き引っ張られる。空を飛んでいるような気もするが、すごい速さだ。その男の目の前に現れるのはドア。なんの躊躇もなくドアを突き抜ける。突き抜けた先にまたドアがある。
すごい速さで何個ものドアを通り抜ける。

どのくらいのドアを通り抜けたのかはわからない。何が何だかわからないまま、スピードが急にダウンし、止まった。

目を開けていたようで、ギュッとつむっていた。
意識がハッキリしないまま目を開け、辺りに目をやる。

男はいない。


あれ?

見たことのある場所だった。

薄暗く、足元にはダンボールが沢山置いてある。

前に人が立っている。

ハッと思い出した!

その時、
ブスっ
と鈍い音がした。

女の人が泣いている。

また、刺された…

意識が遠のく。

夢じゃなかったの?

訳がわからないまま

また私は死んだ。


どのくらいの時間がたったかはわからない。

しかし、また目が覚めた。
見慣れた天井。普通に自宅のベッドの上。

あれ?
また夢?今日は何日?

携帯をみると、
11月8日10時23分

ネネと買い物に行く日だ。












































〜本の話を少し〜

私は本が好きで

本屋さんにいくと3時間は、
あっと言う間にたってしまいます。

最近のお気に入りは

スタバ✖️TSUTAYA 

ここには5時間いても足りません。

そして
帰りには10冊前後の本を買って帰ります。

買って帰って読んだ本は、
人に貸すことも多く
戻ってきていないものは
また買ったりします。

その中でも
読みやすく評判の良かったものを
今日はご紹介します。

お客様にもオススメしたところ
購読者続出。

サラッと読めて暖かい気持ちになります。

笑いあり、涙あり。

でも本当にサラッと読めます。

それがコチラ↓

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ひすいこたろうさんの
名言セラピーシリーズの中でも、
よりベストな作品ばかりが詰まった
一冊。



予定のない休日に。

一週間のイライラが溜まった週末に。

月曜日に向けての心のリセットに。

誰かにプレゼントを考えているあなたに。



一週間の中の休日はちゃんと自分のために
使って下さいね。

それは、趣味でも家族サービスでも
自分がやりたいことを。

そして、
心と体をゆっくり休めることも。

疲れの溜まった顔は
人にバレちゃいますよ