〜世にも奇妙な物語のような夢⑤〜
とりあえず、身仕度を早く終わらせる。
車にのりエンジンをかける。
よし。
携帯を手にとり
結奈に電話した。
👩🏼「もしもーし。結奈?」
💁🏻「らら!どうしたの!?」
👩🏼「結奈が夢に出てきてさ、なんか話したいことあるっぽかったから。30分くらいなら時間あるからかけてみたんだけど。笑
なんかあった?」
💁🏻「らら…」
電話越しで結奈が泣いているのがわかった。
やはりこういう事なのかもしれない。
夢はお告げだったのかも。
少し落ち着いて話し始めた。
💁🏻「昨日、彼と喧嘩して…。
私が信用できてないことも原因だと思うけど
…。」
結奈は彼と付き合って3年になる。
バツ1の彼は結奈のことを大切に
してくれているようにみえるが、
結奈は自信がないようで、
疑ったりしてしまうと、
よく喧嘩になるようだ。
自信がないだけではなく、女の勘が働くことも
あるようで、叩けばホコリもでているみたい。
喧嘩は何度もしているし、結局は
2人のことなので
私もそうだが、こうゆう時は話をきいてくれる人が
いるだけでも
心が整理できてスッキリすることは多い。
相談して、意見を求めているわけでは
なく
ただ、聞いてほしい時がある。
うん、うん、と話を聞き続けた。
💁🏻「らら、ありがとう。だいぶ落ち着いた。
今日、また彼と会うようになってるから
その前に気持ち落ち着かせたかったの。
一人で考えていると、どんどん悪い想像ばかりしてしまって疑いや憎しみが膨らんじゃうのよね。だから、余計に険悪になったりして。
こうやって吐いてると、モヤモヤもとれて
整理もできるから気持ちも落ち着いて
スッキリするのよね。」
👩🏼「心にモヤモヤを溜めてるから体の中で毒ガスになって膨らんじゃうけど、
出してしまえば空気と一緒に消えちゃうよ。
もちろん、吐く人を選ぶのも大切だけどね。」
結奈が落ち着きを取り戻したところで、
出発の時間になっていた。
👩🏼「じゃぁ、そろそろ出かけるけど、
だいぶ落ち着いた?」
💁🏻「うん、もう大丈夫。本当にありがとう。」
電話越しに結奈の笑顔が見えた。
👩🏼「また、いつでも連絡してきて」
そう言って、電話を後にした。
ハンドルを握り出発する。
次は、コンビニでともねぇに会う。
立ち話をすれば長くなるな。
そう思い、一旦車を止めて
携帯と耳にフリーバンドのイヤホンをつなげた。
ともねぇの番号を電話帳から出して
ともねぇにコールしながら、再び出発した。
🙋「もしもし?」
👩🏼「あ、ともねぇ。実は夢でともねぇと話をしている夢を見たんだけど、なんか
気になって電話してみた。笑」
そう言うと
🙋「そうなの?あははっ
あ、でも、ちょうど良かった!
聞いてほしいことがあって。あっちょっとまって、運転中だから近くに止めるね。
あのね、実は…」
ともねぇはシングルマザーで
高校生の息子がいる。
見た目はそんなに大きな子供がいるようには
見えない若いお母さん。
話の内容はその息子が
昨日、ケンカをして相手に怪我をさせ
今日の夕方に自宅に謝りにいくことになっているらしい。
息子は自分が先に手を出したことは
悪いと思っているが、悪いのは相手だと
謝ることに納得がいっていないらしく、
ともねぇも息子の話をちゃんと
聞かずに息子をしかったと言う。
🙋「もう、相手に謝りにいくとか、、、
どうしよう。」
👩🏼「でもさ、ともねぇ、
ともねぇが信じてあげなきゃ。息子はなぜ手を出したのか。
自分は悪くないって言ってる内容はなんなのか。
ともねぇが謝るのは
相手に謝るのは理由はどうであれ、
感情的になり手を出して怪我をさせてしまったことに
謝る。親同士の話になってしまった以上、
親として。責任者として。
だけど、ちゃんとした理由があるなら、
その後に、相手にもこういったことが原因だったと
相手の親に話すとか
それをどうするか、息子と話すといんじゃないかな。
息子の味方はともねぇが1番にしてあげないと。」
🙋「そうよね。私も気が動転してて。
息子なりの理由か。たしかになんの理由もなく手をあげたり、暴力振るう子じゃないんだもん。親同士の話の前に私がまずあの子の話を聞かなくちゃね。…
ありがとう。」
👩🏼「かぁちゃん!ファイト!」
ともねぇがどこで車を止めていたかは
わからなかったから、すれ違うことも
コンビニから手を振られることもなかった。
運転しながら話したので、スムーズに時間より
少し早くネネのマンションの下についた。
👩🏼「じゃぁ、またね」
ともねぇとの電話をきって
ネネにワン切りをした。
結奈もともねぇもだけど、
みんな日々色々あるよね。
一人で考えてるとモヤモヤがグルグルして
どうしたらいいのか
わからなくなる。
解決方法は人それぞれだけど、
誰かに相談するのは自分がどうしたいかを
わかるための
モヤモヤの霧を取るためかな。
ネネがマンションから出てきた。
ん?なんだか不機嫌だ。
👧🏻「んもー、もう少しで終わりだったのにー。」
👩🏼「なにが?」
👧🏻「再放送のドラマの最終回。
前に最終回だけ見逃したっていってた
山ピーの月9のやつ。
ちょうどテレビでやってたのに、来るの早いよ!」
👩🏼「え?!笑
ナビでつけるよ。まだ間に合うよ。」
それならそれで、
もう少し待ってって連絡すればいいのに、
出てきて機嫌悪いのが、私のせいなのが
ウケる。
ナビをワンセグに切り替えたら
すぐに映った。
本当に終盤のいいところだ。
あ、そうか。
前回までは10分くらい遅れてきたから
最後まで見ることができて、約束の時間は過ぎていたけど、ちょうど良くて機嫌良かったんだ!
人それぞれの時間の流れってあるんだ。
って
なんか改めて感じた。