〜いつメンの集まる土曜日〜
チリンッ🕛
👩🏼👧🏻「いらっしゃいませー」
🐺「み、、みずを、、」
フラフラしながら目を細めてなだれ込む様に
カウンターに座る。
座った瞬間には両腕をテーブルにのせてそこに顔をうずめる。
👧🏻「ぷぷっ」
🐺「わたくし、、もう、、飲めません。」
👧🏻「はい、お水」
ネネが出したお水をゴクゴクと一気に飲む。
🐺「もう、一杯、下さい、、、」
プルプルしながらグラスを差し出す。
🐼「おっ、タッキー」
👲🏼「ハハハッとーしたの?!笑」
先に来店していたトクちゃんとウラさんが声をかける。
トクちゃんもウラさんもそれぞれ会社の飲み会が終わり、一人で来店したところだった。
土曜日は週末で一週間の中で最も来客数が多い日。
20時のオープンから21時にはほぼ満席になり、0時前後に入れ替わる場合が多い。
週末の店内は満席の場合が多く、その場合に来店されたお客様には席が空き次第に連絡を入れて、再来店してもらあこともある。時間によっては、「またくるよ。」と帰られる方も多い。
しかし、不思議なことに常連さんは席が空いたタイミングでうまく一人一人席を確保しているかのように来店する。
そして、その時はうまく席が予約も入ってなく空いている。
タッキーはそれがほとんどうまくいっており、
入店できなかったことがない。
しかも、電話予約もなしに。
🐺「もう何をどれだけ飲んだのかもわかりません。」
スーツ姿でカウンターにうなだれているのは、
ジャニーズには到底縁のなさそうな
見た目からしても真面目なメガネ。
タッキー🐺。
28歳独身。銀行の営業マン。
真面目でお堅い雰囲気を演じているようだが、
ココでは完全にどMのイジラレキャラだ。
トクちゃんが席を立って2つ離れた席のタッキーに乾杯をしようと席に寄る。
🐼「まぁまぁ、そうおっしゃらずに
一緒にサイコロでもやりながら飲みましょうょぉー。はい、乾杯!乾杯はもちろん…?!」
タッキーは顔をパッとあげて、
🐺「か、勘弁してくださいよぉ〜」
嫌だけど、嫌ではない笑みを浮かべながら
水で乾杯をする。
🐼「ん!?それ、水ですやん!
はい、コッチ。」
トクちゃんが自分のグラスを差し出す。
🐺「か、勘弁してくださいよぉ〜」
👩🏼「ちょっと休憩よね。少し待ったらやれるよねー。」
フォローに入ると、助かったと言わんばかりに、また顔をうずめる。
ウラさんがその光景を見てケラケラ笑っている。
🐼「なーんだ、タッキーおもしろくないなー。」
トクちゃんも少し酔っているせいか、あおる。
チリンっ
👩🏼👧🏻「いらっしゃいませー」
😽「らーらーちゃーん❤️
ネーネーちゃーん❤️」
いつもハイテンションなおじさん
みーくん😽。
53歳。バツイチ。
👲🏼ウラさんと部署は違うが同じ会社。
👲🏼「光岡さん、おつかれさまです。」
😽「おぅ、ウラにトクちゃん、今日もきとったんか!
あら?!
タッキー!!!」
ゆっくりしたいが、出来ないタッキーに
さらなる追い討ちが掛かる。
タッキーは声でわかったが、顔を伏せて
気づかれないようにしていたのか、気力がなかったのかはわからないが、
すぐにみつかった。
そして、隣にみーくんが座ると言う悲惨な日。
😽「おーい、元気かー?!どーした?!
飲み過ぎか?!
んー!!今日もららちゃんとネネちゃんはかわい〜ねぇー!!ホッペタ触らせてぇ〜!!」
声が大きい上にテンションがいつもより
高い。飲み過ぎのタッキーには
頭にも響くであろうと思うのもつかの間。
みーくんが揺さぶる。
😽「おーい、タッキー!!」
ネネがフォローに入る
👧🏻「みーくんキープでいーの?」
😽「ネネちゃぁ〜ん❤️今日もやっぱり
かわい〜なぁ〜❤️ビールビンで一緒に乾杯しよぉ〜」
ビンビール。生ビールとまた味が少し違う。
飲まない人にわかりやすく?言うとすれば、
ペットボトルに入ったコーラと缶に入ったコーラといった感じかな?
人とつぎあってシェアして飲めるので、少しだけ飲みたい時は、一緒にビンビール飲みませんか?と誰かを誘うのがオススメ。
人と人を繋ぐ冠婚葬祭の席などではほとんどがビンビール。
👧🏻「いただきまーす!今日はバタバタして全然ゆっくり飲めなかったから、もう今から仕事しないでゆっくり頂こう!」
👲🏼「おいおい、まだ俺たちがおるけど!」
みんながいつもの笑いになる。
チリンッ
🐧「こんばんわ、皆さんお揃いですね」
👩🏼「今日はパチンコ?遅かったね」
よしくん🐧。
28歳独身。こちらもオタクな雰囲気をか持ち出したメガネ君。ウラさんとみー君とまた部署は違うが同じ会社。最近彼女が出来たが、騙されているのではないかと不安に思っている。
みんなにペコっと頭を下げてみー君とトクちゃんの間に座る。
カウンター席順
🐺😽🐧🐼👲🏼
BOXの団体さんはカラオケをずっと歌っているので、お酒を作る時以外は放置。たまに、ゴールデンボンバーや湘南の風の様な踊りのある曲は一緒に踊る。
その時はカウンターも一緒に乗ってくれるので、店が一体化。
カウンターの奥の席では、会社の飲み会から解散して3人でさらに熱いミーティングをしているので、口を挟まない。そっと見守る。
カラオケのスピーカーの音は、そこだけ小さくしている。
お酒を作る時以外は放置。
🐧「あれ?タッキー、珍しいね。
みなさん、おつかれさまです。」
みんなでもう一度乾杯。
😽「よしぃ〜、お前、この間見たよぉ〜。
彼女が迎えに来てただろぉー。会社の入り口のとこ!」
🐼「えー、いーなぁーお迎えきてくれるんやぁー」
今日は1番まずい席に座ってしまったよし君。
いきなり、両サイドに絡まれる。
🐧「あー、なんか最近お弁当まで作ってくれるようになったんですけど、本当に大丈夫なんでしょうか?」
👲🏼「ハハハッ、なんで?お弁当に毒が盛られてるとか?」
🐧「いや、なんで僕なのかなーと。」
みんなが、フォローする言葉を探しているかのように一瞬静かになる。
…
😽「わははっ自信持てー!!」
みー君の堰を切ったような大声にまたみんなが爆笑する。
ここにくれば誰かがいる。
そう思って1人でくる常連さんは多い。
仕事もプライベートも関係なしに飲み友達としてココで付き合う
いつものメンバー。
のちにアルバイトで入る「おーちゃん」
と言う女の子が付けたあだ名。
いつものメンバー、略して
“いつメン”
一人一人個性的でそれぞれのSTORYを後ほど…